99%のムダを滅ぼす会

無駄なものや思考を捨てて取り戻すシンプルな自分

旅から学べること

出不精ですが、旅行へのあこがれが高まっており、るるぶを読んだりことりっぷを読んだりしております。

妄想力が中々のもんでして、旅雑誌だけで行った気になっていますが、久しぶりに知らない土地にいきたいです。やはり、自分の目で実際に見るのって全然違うんですよね。

 

前情報で期待しすぎて「こんなもんか…」とがっかりすることもゼロではありませんが、それはそれで貴重な体験ですからね!

 

私は専ら国内旅行派ですが、今まで出会った人たちの中には、外国を放浪するバックパッカー経験者が結構いました。

そういう人たちって、懐が深くて何かを悟った目をしている人が多い。日本の常識がまったく通用しない国へ行って異文化の中で過ごすと、すごく大きな気付きがあるんでしょうね…

 

そんな感じで旅関連の本を読みました。

旅の情景とともに、著者の気付きが綴られています。

外国って怖いイメージしかありませんでしたが、親切な人が多いことに驚きました。

文化が違う旅行者を家に招いたり、家に泊めたりができるか…というと私は警戒心が強すぎて出来ません。

しかし、著者が現地の人に快く迎えられた経験が多いことに感動しました。

 

こういう偏見はいけませんね。完全に私の中に「外国=怖い」というバイアスがあることがわかります…

 

特にこの本の中でハッとしたのが、「不幸を見つけようとするのが不幸」というページ。

 

イラク戦争が勃発していた時期に、イラクへ取材に行った元新聞記者のブログを書籍化する仕事をしていた著者。そこでの気付きを綴っておられます…

 

社内評価が上がるようなシリアスな写真を撮りたかったのに、現地の子供たちはいつもそれをぶち怖し、「ねえねえ、僕たちの写真を撮ってよ!」と笑顔を向けてくるのだと語られていた。

 

―彼らは(中略)日本から見れば不幸なはずです。けれども、日本の子供よりもはるかに幸せそうに見えるのです。(中略)

 あの日私は、おそらく「不幸」を見に行ったのだと思います。あそこにいけば簡単に不幸が見られると。イラクという国は、不幸な国だから、頑張って不幸を見つける。見つけたら、あとは自分の表現技術で、それをまさに不幸に写す。

(中略)

不幸を見つけようとする、卑しい心があることに気づかされた。私のほうが、幸せからずっと遠い人かもしれない。

 

目の前の物事をみるときって、どうしても自分の価値観や偏見を通して見ます。

「戦争は不幸」(ではあるのですが…)というイメージから、国民全員が不幸で笑顔ひとつも見つけられないような過酷な状況であろうと思い込んでいる。

それで悲壮な表情の人々を見て「やっぱりね…」なんて言っている。

 

これって本当に恐ろしいことかもしれません。

不幸な状況の中でも一生懸命に前向きに生きる人のことを忘れてはいけませんし、そういう人がいることを知らずに「不幸だろう」と決め付けるのは間違っている。

 

昔、茶の間で不幸なニュースが流れると(特にこういう内戦や民族紛争)、「よかったわね、戦争が起きない国に生まれて…」と感謝して生きるように言われたもんです。

幸福や感謝を他人の不幸で得るべきではないと思いますがね…

 

熱くなりすぎてしまいましたが、一番大切なのは、自分の価値観が絶対ではないということと、外国は日本より温かい人や親切もたくさんあるということです。

 

人間の素晴らしさに思いを馳せて、今日は寝ます。

ちょっとバックパッカーに憧れるようになりました。