残暑は厳しいですが、空気はすっかり秋ですね。
私は洋服の整理をして、売ったり譲ったりしております。
「服の整理をするぞ!」と考えついたとき、まず何をしますか?
私はまずファッション系のエッセイや本を読みあさり、そのマインドを叩きこみます。
オシャレに対して非常にテンションが上がる一冊を発見しました。
『ファッションファッショ』
山田詠美さんとピーコさんの対談形式の本。
ピーコさんの辛口ファッションチェックをよくワイドショーで観ていました。
面白いし、説得力があったのは、ピーコさんの価値観や軸と知識という基盤がしっかりしていたからなんだと、この本を読んで思いました。
そんなピーコさんと、我が道を行くファッションを楽しむ山田詠美さん。
二人のやりとりのテンポが軽快ですごく面白いです。オシャレが二人集まるとこんなにも面白いんですね。
このお二人のファッションに対する考え方が、非常に好きです。
流行を盲目的に追わずに、自分を客観視して似合うものだけ取り入れろ…とか。
全身鏡を見ろ…とか。
あの着こなしはおかしい…とか。
この本は最近のものではありませんが、ファッションに対する考え方って時代を超えますね。
結局は、流行ではなく自分の好きな物を着ている方が素敵だと思います。
私の話
最近、私の中で色々と考え方が変わりまして。
今までは極端にシンプルなデザインと白・黒・紺・グレーという無彩色人間でした。しかし、最近はもう少し着飾ろうかなと思っています。
というのも、最近やっと諦めがついたのです。私にシンプルな服は似合わないということを。似合わないというか、着こなせない。ただの地味でファッションを面倒くさがっている女にしか見えない。
それでも「シンプルでも上質なものを着れば、オーラは出るはずだ!」と信じて、散々シンプルなアイテムにお金をつぎ込んできました。なのに、センスがあるようには見えん。
この間なんて、VネックのシンプルなTシャツにデニムを合わせていたら、「もうちょっとフリルとかドレープとか、デザイン性のあるものを着た方がオシャレに見えるんじゃないの」と言われました。母親に。
シンプルな服装っていうのが、この世で一番難しいと思います。
服で飾れないぶん、その人のファッション遍歴や、人生経験、審美眼、価値観、生き方など、ありとあらゆる要素がオーラとなってあらわれるから。
私のような何の苦労もしていなさそうなド凡人がそんな境地にいきつけるわけがありません。
あー絶望絶望。持っている服を全部焼き払いたくなりました。
それでもしばらくは、シンプルを貫き通していたのですが、ここのところビビッドカラーや柄物に惹かれるようになりまして。(年とったのか?)
どうせだから、好きなものを着て生きていこうと思うようになったのです。
簡単に手放せる服って
私は結構ワンシーズンで気に入らない服はポンポン手放していました。
「もったいない」とか考えずに、すぐに売ったり譲ったりしてしまう。
これって潔いし、フレッシュなクローゼットを保つためには大切かもしれません。
しかし、言い方を変えると、思い入れのある服が無いってことだとハッと気づいたのです。
思い返してみると、今のクローゼットにいる服の大半はストレス発散の買い物でゲットしたもの。
ブラック企業にいた頃は、買い物自体がストレス発散で、同じ色の似たようなデザインの服をシーズンごとに買い替えていました。
おまけに買うばかりだとクローゼットがパンパンになってしまうので、買ったら手放さなきゃいけない。
今では、全然傷んでないのに手放しては買うのはもったいないと理解できますが、当時はストレスでつぶれそうな心をどうにか買い物で癒していました。
それに、激務でまともに仕事をこなせず自信喪失していたので、最新の服で身を包んで、自信をつけたつもりになっていたのでしょう…
素直に「着たい!」と思って買った服は無かったのですね。
そりゃ、すぐにポンポン手放せるはずです。大して好きじゃないんだもの。
実際、実用的な服やベーシックな服以上に、好きな服って簡単に手放せないんですよね。
私がどうしても手放せないのが母から貰ったニット。これは5年以上は大事に持っています。
繊細なレースの飾りがついていて、色は薄いパステル。ハイゲージの繊細な触感で、洗濯表示はドライクリーニング。
普段使いは非常に気を遣います。
1年に1~2回しか着ないのですが、これだけは捨てられない。
なんでかって言うと、デザインが本当に大好きだから。
心から好きなものって、大事にできるし、着てもテンションが上がります。
これからは、このくらい好きだと思える服でクローゼットを満たしたいです。
流行や見栄ではなく、「好き」をメインに服選びをしていこうと思います。
とはいえ、一気にやるとわけわかめなことになりそうなので、ゆっくりとやっていく予定です。