正直に生きることは難しい。
自分の気持ちに正直に生きすぎて他人を困らせるようなことしていては、かえって孤独になるし。
かといって、人の顔色ばかり窺うと、自分に正直に生きられなくなる。
「正直」ってすごく難しいものなんですよね。
『正直』 松浦弥太郎
「正直」というものの感覚は人それぞれ違うんだけれども、やはり自分に対してだけでなく、他人に対しても正直に生きることが必要だと思いました。
これって自分と他人、内側と外側の世界に真っ直ぐ向き合うということ。
ただ、こういう考え方に触れると、「自分への正直」と「他人への正直」と分けて考えてしまうフシがあります。
しかし、実はそんなに難しく考える必要はなかったりします。というのも、不思議なもので、自分に正直に在ろうとすると、他人にも正直になれるんですね。
私たちは他人との人間関係にはあからさまに悩みますが、それと同じくらい自分の扱いにも困っているはず(気付いていないだけで)。
例えば、いつも我慢していませんか?
他人を優先しすぎていませんか?
諦めていませんか?
人を思いやる気持ちは大切ですが、自分に嘘をついてまですることではないかなと。
自分がどうしたいのかどう在りたいのということを考えていくと、おのずと他人へどう接すれば良いのかということも見えてきます。
そういう自分と他人への正直のさじ加減は非常に難しく感じますが、実はそう難しいことでもないのだな、と思わせてくれる1冊でした。